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  • 訪問診療の点数について理解しよう!医師のための手引き

    訪問診療の点数体系は複雑で、理解に苦しむ医師も多いのではないでしょうか。
    特に、加算の種類や算定条件は多岐に渡り、正確な点数を算出するには細心の注意が必要です。

    今回は、訪問診療と往診の違い、診療報酬の算定方法、そして様々な加算について解説します。

     

    訪問診療と往診の違いと基本的な点数

     

    訪問診療とは

     

    訪問診療とは、医師が計画的に患者の自宅または施設を訪問し、診療を行うことです。
    通院困難な患者に対し、定期的な診察、処置、薬の処方などを行います。
    疾病進行の予防や維持を主な目的とし、長期的な継続治療が特徴です。

     

    往診とは

     

    往診は、患者の病状悪化など緊急を要する場合に、医師が患者の自宅または施設を訪問して行う診療です。
    突発的な状況への対応が主となり、対症療法や看取りなどが含まれます。
    基本的に臨時の診療で、1回限りの短期治療となります。

     

    訪問診療と往診の診療報酬の基本的な違い

     

    訪問診療と往診では、診療報酬の基本的な構成は共通していますが、それぞれの診療内容や目的、計画性に基づき、異なる点数体系が適用されます。

    訪問診療は計画的な定期訪問であるため、往診よりも基本的な診療報酬は低く設定されていますが、看取りなどに対応する加算が用意されている点が異なります。

    一方、往診は緊急性を伴うため、基本的な診療報酬は高く設定され、時間帯や緊急度に応じて様々な加算が適用されます。

     

    在宅患者訪問診療料の点数

     

    在宅患者訪問診療料は、訪問診療における主な診療報酬になります。
    同一建物居住者以外の場合と同一建物居住者の場合で点数が異なり、それぞれ複数の種類が存在します。

    ただし、患者の病状悪化などにより、1ヶ月に1回限り14日間の訪問と算定が可能です。
    初診料・再診料は包括されるため、算定できません。
    看取り加算や在宅ターミナルケア加算など、様々な加算も存在します。

     

    往診料の点数

     

    往診料の基本的な点数は720点です。
    患者の希望と医師の判断に基づき、往診が行われた場合に算定されます。
    算定回数に制限はなく、1日に複数回算定可能です。
    初診料・再診料と同時に算定することもできます。

    さらに、緊急往診加算、夜間・休日往診加算、深夜往診加算など、時間帯や緊急度に応じて様々な加算が適用されます。

     

    訪問診療の点数とは?加算の種類と算定条件

     

    在宅時医学総合管理料の概要と点数

     

    在宅時医学総合管理料は、在宅医療における重要な診療報酬で、2750点を基本として、医療機関の体制(施設基準)によって点数が異なります。
    様々な加算が存在し、算定は複雑です。

     

    各種加算の詳細と算定条件

     

    重症者加算をはじめ、在宅移行早期加算や緊急往診加算、夜間往診加算など、多くの加算が存在します。

    それぞれの加算には詳細な算定条件が定められており、患者さんの状態や医療機関の体制によって適用される加算が異なります。
    例えば、重症者加算は、高度な指導管理を必要とする重症患者に対して適用されます。

     

    訪問診療点数の算定における注意点と複雑性

     

    訪問診療の点数は、基本的な点数に加え、様々な加算が複雑に絡み合っているため、算定には高度な専門知識と注意が必要です。
    患者さんの状態、医療機関の体制、診療内容などを正確に把握し、適切な加算を選択することが重要です。

     

    診療報酬改定と訪問診療点数の動向

     

    診療報酬は定期的に改定されており、訪問診療点数もその影響を受けます。
    改定によって、基本点数や加算の点数、算定条件などが変更される場合があります。
    最新の改定内容を常に把握し、適切な点数算定を行うことが重要です。

     

    まとめ

     

    今回は、訪問診療と往診の違い、在宅患者訪問診療料と往診料の基本点数、そして様々な加算について解説しました。
    訪問診療の点数体系は複雑ですが、それぞれの加算の算定条件を理解することで、正確な点数算定が可能になります。

    診療報酬改定の情報にも注意を払い、常に最新の情報を把握することが重要です。
    在宅医療の現場において、本記事が点数の理解を深め、業務の効率化に貢献することを願っています。
    不明な点があれば、関係機関への確認を推奨します。

    当社には、関西エリアでの診療所の開業支援を通して培った結びつきがございます。
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